omuriceman's blog

iOS / AWS / Firebase / JavaScript / Deep Learning を中心とした技術を面白く紹介します!

読まれる技術ブログを目指して / @kakakakakkuさんのブログメンタリングで学んだこと

2019年4月から6月末までの3ヶ月間、僕はカックさん(@kakakakakku)という方に技術ブログのメンターになっていただき、週に2記事のペースで技術ブログを書いていました。

ブログメンタリングを通じて、ブログを書く技術だけでなく理想のメンター像までカックさんから学ぶことができました。今回はそのブログメンタリングに応募した動機・学んだこと・成果・今後についてまとめたいと思います。記事にするのが恥ずかしい部分もあるのですが、これが僕のブログスタイルなのではないかと最近思うようになりました。

カックさん(@kakakakakku)とは

2008年から12年間、毎週技術ブログを更新されているアウトプット芸人です。ご自身のブログの執筆だけでなく、他の技術ブロガーさんのメンタリングを毎週行なっていて、いつ寝てるんだ?で有名です。

カックさんの人となりをよく知ることができると有名なのが、Podcastで配信されている「Trello があるので眠れない」「仕事よりブログが大事、ブログは自分の子供」です。聞いたことない方はぜひ一度チェックしてみてください。

lean-agile.fm

fukabori.fm

ブログメンタリングとは

カックさんが2017年から行なっている技術ブロガーを育てるための活動です。メンティに選ばれると1~3ヶ月間、週に1記事以上技術ブログを書いてカックさんからフィードバックをもらうことができます。ブログメンタリングの詳細は以下のスライドをご覧ください。

僕はカックさんのメンティーに選ばれてから、はてなブログのアカウントを開設し技術ブログを書き始めました。最初から週2記事更新を行なっていたのですが、ノルマ達成がかなり大変でした!

応募の動機について

話は変わりますが、僕が前回書いたブログ。必死な情報収集姿勢が話題になり、週刊はてなブログランキングで1位を取ることができました。もう当面1位には成れなさそうなので、紹介させてください!

blog.hatenablog.com

記事に対してたくさんのフィードバックをいただき本当に感謝しています。特に驚いたのがこちらのコメントです。

エンジニアらしくなくて笑った

今でこそエンジニアをしていますが社会人キャリアのスタートは広告代理店の営業でした。会社が1年も経たずに倒産、そこからいろんな経験を経てエンジニアにキャリアチェンジしたのは20代後半になってからのことです(学生の頃から独学でWebサイト制作をしたりiPhone/Androidアプリの個人開発はしていました)。そういった経歴もあって、「会社に依存しない力を身に付けたい・自己ブランディングを向上させたい」という思いと「技術的なコンプレックスを克服したい」と考えていたので、技術ブログを始めるのは良いきっかけになるのではないか?とカックさんの募集ツイートを見て迷わず応募しました。そして、ホッテントリを達成することをかなり意識していました。

そういう背景があって「エンジニアらしくなくて笑った」というコメントに笑いました。ブログには人間性がでますね。

ブログメンタリングで学んだことと取り組み

ブログメンタリング期間はたくさんのアドバイスをいただきました。その中で今でも大切にしていることをいくつかご紹介します。たくさん書いたのですが、長くなったのでかなり削りました。。。

より良いタイトルを考える

僕は、ブログを書く上でタイトルを一番重要視していますタイトル駆動ブログと言っても過言ではありません。タイトルを決めるのに毎回かなり時間をかけていて、例えば今回の記事は細かいものを含めると30回くらい修正をおこなっています。隠さずに言うと「たくさんの人に読ませながら、できるだけ不快にさせないタイトル」というのを心がけています。以下のリストは、いつも僕が考えている「タイトルを決める時の検討事項」をまとめてみました。全部を必ず入れられる訳ではないので、記事ごとに重要な要素を決めています。

  • 短くまとめられないか
  • 伝えたいことは盛り込めているか
  • 検索しやすいか
  • 抽象化して読者の対象を広げらるか
  • 気の引く表現は入れられないか
  • 過剰な表現になっていないか
  • 主語が大きすぎないか

タイトルで伝えたいことが複数ある場合、記事を分割したほうがメッセージは伝えやすいよね。という話はカックさんからアドバイスを受けていて、それを実践したのが前回の情報収集のブログです。

omuriceman.hatenablog.com

今後も続くブログメンタリングのメンティーさんや他の技術ブロガーさんに向けて自分なりに学んだことや試したことを伝えようと思い情報収集術を1つの記事にまとめました。そして今回の記事が情報収集以外で「ブログを書く上で取り組んだこと」を卒業ブログも兼ねて紹介する構成にしようと考えていました。

黙読して読みにくい部分が無いかチェックする

一通りブログを書き終えたら頻繁に黙読を行います。読みづらいなと感じる部分があれば「句読点を入れる/取る」「言い回しを変える」「前後に移動する」「バッサリと削る」というようなことを意識して添削しています。

視覚的な強弱や緩急をつける

長い文章が続くと読み手も飽きるし疲れてしまいます。飽きさせない工夫として強調したい部分に太字をつけたり、囲み枠をつけたりしてアクセントを加えます。それでも文章がずっと続いてしまうと読者も見ていて疲れてしまうので、区切りをつける目的も兼ねて画像/動画やリンクを適度に挟みます

プレビューを見ながら黙読することで、見やすさと読み上げやすさの両方を意識して添削しています。

人にされて嬉しいことは自分から積極的にする

僕はブログメンタリングを始める前まで「ブログやWebサービスは面白ければ自ずとバズる!」と思っていました。でもこのアドバイスをもらってTwitterを見てみると、お互いの開発したWebサービスや技術ブログに対して積極的にフィードバックをしあっているユーザーがたくさんいることに気づきました。

それからは僕も他の方のアウトプットを積極的にインプットしてシェアをするようになりました。改めて振り返ると、そこからインプットの情報量が格段に増えたと思います。他にも「どんな情報がシェアされやすいか」を知ることができるので、自分から率先してフィードバックしていく姿勢はとても大切です。

フォローされやすいTwitterのプロフィールをつくる

ブログを始めた半年前はTwitterのフォロワー数が7 / はてなブログの読者数が1だったので、ブログを書いてTwitterに投稿しても誰も読んでくれませんでした。それを打破するために、カックさんと相談したりしながら自分だったらどんな人をフォローするかという視点でプロフィールを作成しました。プロフィールに入れている要素として「得意な技術」「活動内容」「実績」は基本的にいれながら、それ以外はイベント(例えば技術書典)などによって流動的に変化させています。これもカックさんのプロフィールをとても参考にしています。

twitter.com

情報収集先の収集

僕は海外のツールやサービスの情報収集を効率的に行いたかったので、情報収集先の収集をよく行なっています。一般的な検索方法かなと思っていたのですが、知らない人もいたのでご紹介したいと思います。vsサジェスト検索と名付けているのですが大したものではありません。

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Googleの検索窓で、知っている海外のサイト名を入力したらスペースで「vs」と入力してさらにスペースを押すとサジェスト候補がでてきます。知らないサービスの場合それを調査します。またそのサービス名からさらに同じように「vs」を入力して別のサイトを見つけます。ちなみにサイトでなくても言語やフレームワーク/ツール等でも使えるので知らない方は試してみてください。

SimilarWebというWeb解析サービスでも競合サイトの検索はできるのですが、たまに精度が悪い情報もでてきますし、Webサイト以外では使えないので基本的には上記の「vs」検索を利用します。

記事ごとに文体を使い分ける

僕のブログでは1記事ごとに一人称(僕と私)と敬体(です・ます)/ 常体(だ・である)を使い分けています。つまり大雑把に「僕・です」「僕・である」「私・です」「私・である」の4種類の書き方を試しています。理由はシンプルで、どの記事が多く見られるかを検証したかったからです。結論はでていません(全パターンでホッテントリをとることはできました)。

個人的に敬体の方が文章を書きやすくはあるのですが、文章が幼稚に見える時があるので書き方には注意しています。書く内容やメディアによって使い分けられるようにどの文体にも慣れておくのがいいのかなぁと思ってやっています。カックさんもご自身のブログでは常体ですが他のブログでは敬体を使っていますね!

カックさんのブログデザインパターン

上記のように自分なりに技術ブログの考察をしていると、他の方のブログの傾向が見えるようになります。

記事の読者層を限定しない書き方

カックさんは主に本のレビューブログを書くとき「限らないパターン」を使っています。参考までに2つの記事をご紹介します。

kakakakakku.hatenablog.com

技術講師など「情報を伝えること」を仕事にしている人はもちろんのこと,例えば「新人教育を任されたエンジニア」だったり,メンバーと 1 on 1 をする機会が多くありそうな「Engineering Manager」だったり,幅広くオススメできる.

kakakakakku.hatenablog.com

プログラミング初心者だけじゃなくプログラミング講師も読むべき一冊

「もちろんのこと」「だけじゃなく」といった書き方をすることで、記事の読者層を広げるように意識しているのではないかと思います。こういう目線で他の方のブログを読んでみるのも面白いですね。

デザインパターンをブログへ取り入れる

そしてこの「限らないパターン」ですが僕のブログでも取り入れています。前回の記事では導入部分で以下のように書きました。

技術ブログを書く人でなくても情報収集先として参考になる部分はあると思う。

omuriceman.hatenablog.com

主には技術ブロガーさん向けに書いた記事ですが、その幅を広げるため意識的に「でなくても」を使用しています。ちなみに別の記事でも使っているので興味があったら探してみてください(笑)

この事例のように僕は他の技術ブロガーさんから色んな影響を受けており、積極的に自分のブログに取り入れています。これを僕はブログサンプリングと読んでいます。他の事例も後ほど紹介します。

ブログメンタリング期間中の成果

まずはPV数に関して4月から6月末までを表示したものをご覧ください。

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ブログサンプリングの事例

メンタリング期間中にホッテントリした2つの記事については、他のメンティーさんの記事の影響をとても受けています。いつか感謝したいと思っていたのでご紹介します。

omuriceman.hatenablog.com

まずはこちらの「平成技術書史まとめ」です。参考にしたのがid:sadayoshi_tadaさんの「AWS 利用を促進する各種サポートページの紹介」という記事です。ホッテントリしていたその記事を見た時「特定の視点でまとめた技術記事はバズるのかも」という仮説を立てていました。その時タイミングよく発生したイベントが「改元」です。ここで「平成」を軸に技術トレンドをまとめられないか?と思い立ち、試してみたかったワードクラウドを取り入れることで見て楽しんでもらえるような記事を作りました。

omuriceman.hatenablog.com

次にこちらの「GitHubが作った謎のAPIBOT」です。id:mergyiさんの「PySnooperで楽々デバッキング」の記事の情報収集方法がとても参考になりました。そこから試行錯誤して自分なりの情報収集の方法を身につけ、その過程でGitHubAPIを発見しました。これをちゃんと試して日本語で紹介すれば話題になるかも!?とワクワクしながら記事を書いたのを覚えています。

これらの事例から自分の身の回りにある情報や書き方や考え方などを積極的にインプットすることの重要性が伝われば嬉しいです。

ブログメンタリング後の成果

ホッテントリがとれたのはカックさんのサポートがあったからだよね。と言われないためにも「ブログメンタリング卒業後もホッテントリをとります!」という約束をしていました。現在までの結果はこんな感じです。

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  • 1ヶ月2万PV達成
  • 1記事が1000はてブ達成
  • 4記事がホッテントリ
  • 情報収集ブログにつられて別記事も同時にホッテントリ
  • 読者も増えてコンスタントにブックマークをもらえるようになった

今後について

これからの目標について書きたいと思います。興味があれば読んでください。

自分の好きなことを書く

今までは僕のブログの読者を増やすための記事が多めでした。これからは自分の好きなことを多めに書いていくつもりです。「自分が作った面白いもの」でもホッテントリできたらいいなぁと思っています。どうか今後ともお付き合いください。楽しくブログを続けられるようになりたいです。

ブログ以外でもアウトプットしていく

登壇/ハッカソン/技術書典などアウトプットの形は色々あると思うのですが、僕は年初にテック系YouTuberデビューするぞ!と思っていました。でもまだ始められていないので、目指していきたいです。以前ブログでも紹介しましたが、海外のテック系YouTubeはクォリティもネタも面白く、まだまだ参入余地はあると思っています。

年初には技術ブログを始めるという気持ちは一切無かったので、人生何が起こるかわかりませんね。

まとめ

  • @kakakakakkuさんのブログメンタリングを卒業した
  • タイトルにはかなり力をいれるようになった
  • 読まれる技術ブログのために「読みやすさ」「見やすさ」を改善していった
  • ブログネタのインプットのために他の方のブログを分析した
  • 色々0からのスタートでここまでこれたのが自分の自信に繋がっている
  • ブログに書きづらくて省いたホッテントリを取るための仮説があるので誰かに話したい

さいごに

技術ブログを書き始めてから、僕自身こんなに成長を実感できるとは思いませんでした。そしてカックさんのメンタリングはとても貴重な体験になりました。僕にとって実質初めてのメンターです。「背中を押してくれながら、一緒に並走してくれて、時には前を走って背中を見せてくれる理想のメンター像」を見せていただきありがとうございました!

そしてキャリアや技術力に悩んでいるエンジニアこそ技術ブログを始めてほしいです。思いが強ければ必ず成長できる、と僕は自分の成果を持って伝えたいです。

さぁ!技術ブログを始めよう!

技術ブログをバズらせたくて必死で身につけた情報収集術

僕は2019年4月から技術ブログを始めているが、2ヶ月目くらいから「はてなブックマークホッテントリを取るための情報収集」を心がけるようになった。その影響もあって何記事かはてなブックマークホッテントリ入りすることもできたので、これから技術ブログなどでアウトプットを始める人の役に立てばいいなぁと思ってブログでまとめることにした。技術ブログを書く人でなくても情報収集先として参考になる部分はあると思う。

はじめに

まずはじめに、僕は「英語でしか紹介されていない面白い技術を日本語で紹介する」というのを意識して情報収集している。僕自身特定の技術に詳しいわけではないので、他の技術ブロガーさんのように「特定の技術を深く掘る記事」を書いてもきっと読んでくれないと感じていた。あとは単純に面白い技術が好き!というのもあって、上記の方針で情報収集を行うようになった。

なのでこれから紹介するサイトやメディアはほとんど海外のものだが、Google翻訳すればだいたい内容は理解できると思う。それぞれの紹介の後に僕が書いた記事も紹介するので読んでくれると嬉しい。

この記事を全部読んだ方は、もしかしたら僕のことを「必死すぎ!」と思うかもしれない。それについては反論の余地はなく、その通りだと思う。なぜここまで「バズる」や「ホッテントリ」を意識していたかについては次のブログで書いた書こうと思っている

GitHub Trending

まず有名なところでいくとGitHub Trendingというページがある。GitHubはネタの宝庫であり、これから紹介する全てのサイトが最終的にGitHubに帰着するといっても過言では無い。

github.com

GitHub Trendingは今日/今週/今月で人気のあったリポジトリがランキングになっている。ここで僕が効率よく情報収集する方法を紹介したい。

プログラミング言語PythonJavaScriptとTypeScriptを重点的に見る

これは「ブログにしたときに直感的に見せやすい」という理由が大きい。例えばPythonディープラーニング関連のリポジトリがたくさんあるので、実装したときに見た目のインパクトが出しやすいと思う。JavaScriptTypeScriptは実装しやすいし、AWS Amplify ConsoleGitHub Pagesなどでサンプルとして公開しやすい。両方とも「ぱっと見で興味を引かせるブログになるか?」を意識して情報収集している。

下のNever-Blinkというレポジトリは「まばたきしたら負けゲーム」なのだが、YouTubeのネタなんかにいいんじゃないかなと思っていた。

github.com

プログラミング言語以外にもUnknown languagesをチェックする

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情報収集を行なっている時に気付いたのだが、Unknown languagesというどの言語にも属さないリポジトリも結構面白い。どんなものがあるかというと、ハンズオンチュートリアル/セキュリティチェックシート/データサイエンス系のチートシートなどである。

Advanced searchで直近の日付に絞り込む

Advanced searchについては情報の鮮度を意識している。話題になりそうな技術を隔週くらいでチェックしている。

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上の例は日付とスター数を範囲指定している。スター数の範囲指定は埋もれている技術を効率的に探す目的で利用している。

github.com

GitHub Trendingを参考にしたブログ記事

GitHub Trendingから得た情報で書いたブログがこちら。この記事に関してはポジティブなフィードバックばかりで本当に嬉しかった。

omuriceman.hatenablog.com

Product Hunt

Product Huntは「世界中のプロダクトに投票できるサービス」で毎日面白いサービスが並んでいて見ていて楽しい。

このサイトも定期的に見るようにしていて、画像や動画があるので英語がわからなくても理解しやすく情報収集に向いていると思う。

www.producthunt.com

GitHub Trendingと違い公式のiPhone/Androidアプリがあるので、移動中や休憩中にチェックしては気になるプロダクトを自分宛のSlackになげてあとで振り返れるようにしている。

Product Huntを参考にしたブログ記事

Product Huntからの得た情報で書いたブログがこちら。

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Reddit / Hacker News / Lobsters

他の方がRedditHacker Newsの情報を元に書いた記事がすごくバズっていて衝撃を受けた。それ以来Hacker Newsと競合のLobstersというサイトも合わせて定期的に情報収集を行なっている。

これらのサイトについては、色んな技術のごった煮感+英語が苦手なため個人的にサイトが見辛く感じるのでGoogle翻訳を必ず行う。アプリもあるのだが、翻訳が簡単にできないため頻繁には利用していない。

www.reddit.com

news.ycombinator.com

lobste.rs

Redditを参考にしたブログ記事

Redditの情報から書いたブログがこちら。

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Best of JavaScript

Best of JavaScriptJavaScript界隈のOSS人気ランキングが載っていて、世間の注目度合いも測れるので情報収集に良いと思う。

bestofjs.org

POPULARというタブは総合人気ランキングなので代わり映えせず新しい情報も手に入れにくいので、僕はTRENDINGのTodayやThis Weekなどを重点的にチェックしている。

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OS Awards

最近注目しているのが、こちらのOS Awardsというサイト。日本ではまだそんなに話題になっていないと思う。

osawards.com

GitNationという財団が運営しているサイトで、JavaScript / Vue.js / React.js / React Nativeに関連するOSSで人気になったものがノミネートされている。

情報が頻繁にアップデートされるサイトではないが人気(になりかけ)のOSSが掲載されているので探しやすいし、記事にしやすい技術なので見ていてとてもワクワクする。

IssueHunt

IssueHuntGitHubクラウドファンディングのようなもので、GitHubのIssueに対して投げ銭ができるようになっていて、そのIssueを解決したコントリビュータに対して報酬が支払われるというサービスである。

issuehunt.io

Issuesの方は情報収集としては見にくいので、Repositoriesを中心に見るようにしている。

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YouTube

YouTubeの情報収集も行なっている。良く見ているチャンネルについては以前ブログで紹介をした。

omuriceman.hatenablog.com

最近面白かったのはhandtrack.jsを使ってエアギターをするという動画。

youtu.be

とてもくだらないのだが、こういった動画で映える技術を紹介できるのがYouTubeの面白いところであると思う。「見て面白い技術を紹介する」を目指しているので、YouTubeのフォーマットはとても参考になる。

Libraries.io

Libraries.ioは色んなプログラミング言語OSSを検索できる。特に便利だなと思うのが各パッケージのトレンドが見れるところ。

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とても良いサイトだと思うのだが、如何せんサイトが重くて頻繁にタイムアウトになる。これがなければ、とても便利なサイトだと思う。

libraries.io

トレンドの「See more >>」をクリックしない限りはタイムアウトエラーもそんなに発生しないので、情報収集先の1つとしてオススメしたい。

情報収集のルーティンについて

これらを踏まえて僕はこんな感じのルーティンで情報収集を行なっている。

  1. 出勤時にProduct Hunt / Redditをアプリでチェック
  2. 出勤後にGitHub Trending / Best of JavaScript / Hacker Newsをチェック
  3. たまにLibraries.ioやOS Awards、IssueHuntをチェック
  4. 退勤時に疲れていなければ技術系のYouTubeをチェック
  5. 隔週くらいの頻度でGitHubのAdvanced searchを使って、注目されてなさそうなリポジトリや中国系のOSSをチェック

1~5の情報収集で気になった技術はSlackで自分宛に送信しておいて、時間のある時にChrome拡張などではてなブックマーク数を調査。自分なりの面白さを付け足して紹介できそうだなと思ったらブログにまとめるという感じの習慣にしている。

さいごに

よく言われることだが、これらを実践してもブログがバズるとは限らない。というか基本的にはバズらずにスルーされるのがほとんどだ。

だけどこの情報収集を習慣づけてからはコンスタントにブックマークをもらえるようになった気がするので、僕と同じようにもがいている人の参考になれば嬉しいなぁと思っている。

関連リンク

情報収集以外で取り組んだ内容について。何かの参考になれば!

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技術書典7で販売が振るわず赤字を経験したので振り返るしかない!

技術書典6で本が売れたのを良いことに、技術書典7で調子に乗って本を印刷しすぎたら自爆しました。印刷部数に対して1/5程度しか販売できませんでした。みんなが原価回収できたというレベルのを爆死というのであれば印刷代を回収できていないレベルでの大爆死です。

ただこの爆死が良い経験になりましたし、BOOTHでもう少し販売を頑張れば(印刷代は)トントンになれるレベルなので悲観的にならず次の技術書典のサークル参加者のみなさまの参考となれるようにブログに残しておきます。

正直にいうと色々な環境(主に人間関係)の変化があり、我々の技術同人誌「Developers Magazine」は今回で最後にしようかなと思っていました。まだそれは撤回するつもりはありませんが、今は「リベンジしたい!」の気持ちが強いです。

[2020/1/30更新]リベンジすることになりました!

techbookfest.org

技術書典とは

技術書典とは、年に2回開催される日本最大の技術書専門の同人誌販売会です。一般的なIT関連の技術書だけでなく、とてもユニークな技術に関することまで幅広く取り扱っております。

綿を育てて布を作る本だったり

techbookfest.org

ケーブルハーネスを作る本も販売されていました

techbookfest.org

僕が所属していた「六木本未来ラボ」は今回で2回目の出典でした。

複数人で執筆を行なっており、執筆メンバー全員がAWSを共通で利用している経緯から「AWSに関する技術の詰め合わせマガジン」という位置付けで本を作っていました。

前回の頒布では印刷した280部全てが売り切れてしまったため、今回は少し多めに製本をしておりましたが実際は前回の半分以下しか売れず、ギリギリ赤字になったという状況です。

なぜ原価を回収できなかったのか

大きくはこの4つが考えられます。

  • イベント開催日の問題
  • 頒布場所の問題
  • 宣伝の問題
  • 本の内容の問題

以下に詳細を書いていきますが、最終的にはそれらの懸念事項を考慮せず印刷部数を決めてしまったことが自爆の原因です

イベント途中はいろんな運の無さと実力/宣伝不足に落ち込みましたがこうやってブログにかけることができたので今は前向きになれています。

このツイートが僕の思いの全てです。技術書典を通じてたくさんの人と知り合えましたし、執筆をしてお金をもらう機会ができたこと。感謝しかありません。

皆さんの励ましのいいねだったり3階のサークルさんからの「自分も爆死しました」ツイートをいただいたり。普段関わりの無い皆さまとの一体感…泣けます。

イベント開催日の問題

まずは「前回の来場者数より少ない(ほぼ横ばい)のにサークル数/面積は2倍に近い」というのが理由として考えられます。1人あたりの購入単価が2倍になれば解決できますが、それは難しいですよね。

速報値ベースだと技術書典6が10000人を超えたのに対して、今回の技術書典7は9700人程度だったようです。なぜ来場者数が少なかったのでしょうか?周りの方の意見も参考にリストアップしました。

  1. 台風の影響
  2. 3連休の中日
  3. 技術書典6から日が経っていない
  4. 他のイベントと被っている

4に関しては技術書典非公式アフター(技術書典直後に開催される打ち上げ会)で知ったのですが、他の即売会イベントと被っていたらしくハシゴで参加するという人もいたそうです。

同人即売会秋コレ イベント一覧ページ

ゲームレジェンド31 | GAMESOLDIER

陸海空魔合同演習5フレンズ

頒布場所の問題

我々は3階の「お23C」で頒布をしていたのですが、入場口があった2階に比べて人が全然来ませんでした。イベント途中に知り合いが応援に駆けつけてくれたのですが「ブースどこですか?3階あったんですねw」みたいな状況で、僕が売り子交代のタイミングで2階に行ったとき、人の多さにびっくりしました。

自分たちのサークルも最初の1時間くらいは人が来てくれましたが、その後はまばらに。

湊川あいさんのツイートがかなり的確なことを言っていると思いました。

後述する宣伝不足も相まって自分たちのサークルに来る人も少なく、ふらっと立ち寄るケースが少なかったと感じています。

また「お」のゾーンですが、催事スペースの間に結構な隙間があって、なかなか人が立ち寄らない。

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あれ?避けられてる?

という感じで、周りのサークルさんも売り切れているところは少なかったです。技術書典6では隣のサークルさんが早めに売り切れて撤収!みたいな感じでその後は面積が気持ち広めに宣伝できたのですが、今回は最後まで近くのサークルさんも頑張って宣伝していました。

運営側も初めての大規模な2フロアだったと思うので、是非次回は満遍なく人がばらけるような導線を作ってもらえると、とても嬉しいです!

宣伝の問題

ここからは内部的な要因になります。まずは宣伝にかける時間が全然とれませんでした。

技術書典6では自分のブログでも再三にわたる宣伝ブログを書きました。

技術書典で本が売れたらAWS IoT ボタンを押してSlackに通知できるようにしました! - omuriceman's blog

新卒エンジニアにも読んでほしい!技術書典6で販売されるマンガの技術書をまとめてみた! - omuriceman's blog

【個人利用】Amazon Cloud Searchで技術書典6のサークル情報(ジャンル詳細/タグ)を全文検索できるツールを作成しました。 - omuriceman's blog

技術書典6開催直前!販売側で初参加して良かった点・改善点について。 - omuriceman's blog

それに引き換え今回は1記事でした。

omuriceman.hatenablog.com

業務の話は詳細に書けないのですが、時間に余裕ができたのも技術書典開催直前になってしまい、思うように宣伝ができませんでした。

前回と今回の被チェック数(来場者が事前にめぼしい本をブックマークするような機能です)の推移を比較してみました。

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11日前まではそんなに開きがないことがわかります。その後に、「IOTボタンの記事」「マンガ技術書の記事」などの記事を徐々に出すことで少しずつ差を広げていったという感じです。もちろんこれだけが宣伝に影響したとは思いませんが、いろんな方にリツイートしてもらっていたので、若干の影響はあったと思います。

被チェックをもらっていれば三階にくる人も増えたはずなので、僕の力不足であり実力不足です。

本の内容の問題

とても言いづらい話になりますが、立ち読みからの返品率が多いなと感じました。 途中他のメンバーが販売をしているときに、立ち読みしてる方2人くらいから「本の内容が難しい」と言われたそうです。表紙に「Hello, World!」って書いてあるので、そういった導入本を期待して立ち読みしてくれた人が多かったのかもしれません。

技術書典非公式アフターで発表されていたyagitchさんのスライドをご紹介します。

このスライドを見て「我々のサークルの本は読者層との不一致が起きてるのかもなぁ」と感じました。

話は変わりますが、もともとは「(売り上げを度外視に)本を作りたいよね」という目的があり「業務をしながら1人で書くのは大変だからAWSをテーマに複数の人が協力して記事を書こう」から始まった企画でもあるので、シングルイシュー本と比べて売れないのは必然とも言えます。(余談ですが一つのテーマに絞った技術本を僕は「シングルイシュー本」と呼んでいます)。

それが、前回の技術書典6ではいろんな要素(導線が入り口に近い/テーマがよかったなど)が重なって完売できたことをいいことに今回のいろんな懸念要素に目をつぶり、印刷しすぎてしまったという状況です。

次回については、まだ決まってないのですがもっと初心者に向けて書くか(これはこれで非常に難しいと思っています)身の丈にあった部数にするか。色々と話し合いながら決めていきたいと思っています。

いろんな思いはあるものの、サークルに立ち寄って手にとって立ち読みしていただけただけで感謝です。どの章を読んでいるなとかチラ見させてもらい、改善に繋げさせてもらっています。

嬉しかったこともたくさん

Vol. 1を買ってよかったからVol. 2を買ってくれる人がいた

これはとても嬉しいですよね。自分たちが本を書くためにまとめた技術を読んでもらって面白いと感じていただいてまた購入していただく。誰かのお役に立てていると思うと、我々も感謝しかありません。

Vol. 2について好意的な評価をいただけた

書いた本がこうやって誰かの手に渡って喜んでもらえることって、お金では買えませんね。

爆死したサークル主たちとの一体感

僕の爆死ツイートに続いて、他の皆さんも爆死ツイートしていました。お会いしたことないエンジニアの皆さんとこうやって爆死を称え合えるのも技術書典の醍醐味かと思っています。

次回こそはリベンジをしましょうぞ!

次回サークル主として参加するときに考慮すべきこと

以下の要素から被チェック数を含めて印刷部数を検討するのが良いかと思います。そして真剣に考慮したとしても、検討しきれない不慮の事態というもの大いにあると思います。それでも考えないより考えた方が良いです。

全体

  • 前回のイベントに比べて大きな違いはあるか
  • SNSでの反応はどうか(「見送る」「参加する」などの意見)
  • 他の技術書販売イベントの来場者数はどうか
  • 強豪サークルが近いか

日程

  • 他の有名なイベントと被っていないか
  • 当日の天気予報はどうなっているか
  • 前回のイベントからどれくらい日数が開いているか

導線

  • 広いフロアか階数がわかれているか
  • サークル場所は入り口からどの辺の位置にあるか
  • 混雑できそうな場所か(弱小サークルに狭さは重要だと思います)

初出典のサークル参加者に伝えたいこと

特に3階のサークルは辛い体験をしたと思います。僕も今回が初めての出典だとしたら、相当凹んでいたと思います。

前回我々のサークルが出した本は、初めての同人誌にも関わらずたくさんの人に読んでいただけました。そして上にも書いた通り、前回買ってよかったから今回も買ってくれる方もいました。技術書典はそういったエンジニアとエンジニアを繋ぐイベントだと思います。是非めげずに次回のイベントも改善を期待して待ちましょう。そして技術書典公式のアンケートに改善案をぶつけていきましょう。我々の意見が次の技術書典の改善に繋がると思うのです。

僕個人の思いとして技術同人誌界隈の勢いが無くなってしまうのが、日本全体としてもったいないと思うのです。

さいごに

まずは執筆から販売まで手伝ってくれたメンバーのみなさま、僕の宣伝ツイートをリツイートしてくれたみなさま、運営のみなさま、購入してくれたみなさまには本当に感謝しかありません。ありがとうございました。

もしかしたら技術イベントとして参加人数の頭打ち?ということはあるかもしれません。が、まだまだ改善の余地もありそうですし今後に期待したいです。

そして、今回赤字になったからといって僕はアウトプットをやめるつもりはありません。環境が変わっても誰かに役に立つアウトプットをこれからもずっと続けていきます。

宣伝

[2020/1/30更新]来たる2020/3/1に技術書典でまた本を出します。現在、鋭意製作中です。このページに訪れたみなさん興味があればお立ち寄りください。朝から待ってます!

techbookfest.org