隠れたコストを見つけだせ / Komiserでマルチクラウドの使用状況を可視化しよう
クラウドを利用しているとネックとなってくるのがコストや使用状況の管理です。「気づかないうちに使われているサービス」や「削除し忘れて放置したままのサービス」が積み重なって、気づいたら高額になっているケースもありますよね。
組織やアカウントが大きくなるとさらにややこしいことになってくると思います。
そんな方にむけてProductHuntで話題になっていたKomiser
をご紹介します。
Komiserとは
KomiserはAWSやGCPのコストとセキュリティを分析し管理するツールです。
コストや使用状況に関する内容がパッと見てわかりやすく整理されています。
特徴
マルチアカウント / マルチクラウドは最近サポートされました。
なお現在サポートされているクラウドプロバイダーは以下3つです。
今後Azure / IBM / Alibabaも対応を予定しています。
※OVHというのはフランスのクラウドサービスのことです。
構築方法
Mac OSを例に進めていきます。他の環境の場合は、公式GitHubを参照してください。
ダウンロード
$ wget https://cli.komiser.io/2.3.0/osx/komiser
パーミッションの設定
$ chmod +x komiser
起動
$ ./komiser start --port 3000
or 複数のアカウントを見る場合
$ ./komiser start --port 3000 --multiple
これで画面を確認できるようになります。
またAWSの場合「~/.aws/credentials」情報を参照しにいきますので、設定ファイルが存在しない場合はチェックすることができません。
画面説明
全体の画面はこんな感じです。
いくつかの画面について細かく紹介していきます。
起動中のEC2のRegionを地図上で確認
緑の箇所が使用中のインスタンスです。
誰だ!知らないうちにシンガポールにEC2を立てたのは! という感じで気づくことができます。
コストの内訳
全体のコストとその内訳の主要サービス一覧が表示されます。
EC2関連の使用状況
- 稼働中/停止中/終了したインスタンス数
- パブリックとプライベートのインスタンス数と割合
- インスタンスタイプごとの稼働数と割合
- リザーブド / スポットなどのインスタンスの稼働数
- 1ヶ月あたりのインスタンスタイプごとにかかっている費用
サーバレス/コンテナの使用状況
- 言語別のLambda Function数
- Lambda Functionの呼び出し回数
- Lambda Functionのエラー数
- ECS / EKSのクラスタ数
S3の使用状況
S3に関する使用状況です。空のバケット数が表示されているのはコストにかかってくるからなのでしょうか?
EBSの使用状況
EBS TotalとEBS usedを比較して、使われてないEBSを発見することができます。
AWSコンソールログイン情報
- IAM User別のコンソールログイン情報
- コンソールログインのIP情報をマップで可視化
コンソールのログイン情報が海外からあったりすると怪しいですよね!
セキュリティ情報
まとめ
- コストやセキュリティを一目で管理できるKomiserを使用した
- 無料で使えてマルチアカウント / マルチクラウドを簡単に切り替えられて簡単
- 一目で重要な項目を確認できるのが便利
- Tagごとにグルーピングして集計できる機能が欲しい
マルチアカウントやマルチクラウドを利用している方、是非一度試してみてはいかがでしょうか?