omuriceman's blog

iOS / AWS / Firebase / JavaScript / Deep Learning を中心とした技術を面白く紹介します!

技術書典7で販売が振るわず赤字を経験したので振り返るしかない!

技術書典6で本が売れたのを良いことに、技術書典7で調子に乗って本を印刷しすぎたら自爆しました。印刷部数に対して1/5程度しか販売できませんでした。みんなが原価回収できたというレベルのを爆死というのであれば印刷代を回収できていないレベルでの大爆死です。

ただこの爆死が良い経験になりましたし、BOOTHでもう少し販売を頑張れば(印刷代は)トントンになれるレベルなので悲観的にならず次の技術書典のサークル参加者のみなさまの参考となれるようにブログに残しておきます。

正直にいうと色々な環境(主に人間関係)の変化があり、我々の技術同人誌「Developers Magazine」は今回で最後にしようかなと思っていました。まだそれは撤回するつもりはありませんが、今は「リベンジしたい!」の気持ちが強いです。

技術書典とは

技術書典とは、年に2回開催される日本最大の技術書専門の同人誌販売会です。一般的なIT関連の技術書だけでなく、とてもユニークな技術に関することまで幅広く取り扱っております。

綿を育てて布を作る本だったり

techbookfest.org

ケーブルハーネスを作る本も販売されていました

techbookfest.org

僕が所属していた「六木本未来ラボ」は今回で2回目の出典でした。

複数人で執筆を行なっており、執筆メンバー全員がAWSを共通で利用している経緯から「AWSに関する技術の詰め合わせマガジン」という位置付けで本を作っていました。

前回の頒布では印刷した280部全てが売り切れてしまったため、今回は少し多めに製本をしておりましたが実際は前回の半分以下しか売れず、ギリギリ赤字になったという状況です。

なぜ原価を回収できなかったのか

大きくはこの4つが考えられます。

  • イベント開催日の問題
  • 頒布場所の問題
  • 宣伝の問題
  • 本の内容の問題

以下に詳細を書いていきますが、最終的にはそれらの懸念事項を考慮せず印刷部数を決めてしまったことが自爆の原因です

イベント途中はいろんな運の無さと実力/宣伝不足に落ち込みましたがこうやってブログにかけることができたので今は前向きになれています。

このツイートが僕の思いの全てです。技術書典を通じてたくさんの人と知り合えましたし、執筆をしてお金をもらう機会ができたこと。感謝しかありません。

皆さんの励ましのいいねだったり3階のサークルさんからの「自分も爆死しました」ツイートをいただいたり。普段関わりの無い皆さまとの一体感…泣けます。

イベント開催日の問題

まずは「前回の来場者数より少ない(ほぼ横ばい)のにサークル数/面積は2倍に近い」というのが理由として考えられます。1人あたりの購入単価が2倍になれば解決できますが、それは難しいですよね。

速報値ベースだと技術書典6が10000人を超えたのに対して、今回の技術書典7は9700人程度だったようです。なぜ来場者数が少なかったのでしょうか?周りの方の意見も参考にリストアップしました。

  1. 台風の影響
  2. 3連休の中日
  3. 技術書典6から日が経っていない
  4. 他のイベントと被っている

4に関しては技術書典非公式アフター(技術書典直後に開催される打ち上げ会)で知ったのですが、他の即売会イベントと被っていたらしくハシゴで参加するという人もいたそうです。

同人即売会秋コレ イベント一覧ページ

ゲームレジェンド31 | GAMESOLDIER

陸海空魔合同演習5フレンズ

頒布場所の問題

我々は3階の「お23C」で頒布をしていたのですが、入場口があった2階に比べて人が全然来ませんでした。イベント途中に知り合いが応援に駆けつけてくれたのですが「ブースどこですか?3階あったんですねw」みたいな状況で、僕が売り子交代のタイミングで2階に行ったとき、人の多さにびっくりしました。

自分たちのサークルも最初の1時間くらいは人が来てくれましたが、その後はまばらに。

湊川あいさんのツイートがかなり的確なことを言っていると思いました。

後述する宣伝不足も相まって自分たちのサークルに来る人も少なく、ふらっと立ち寄るケースが少なかったと感じています。

また「お」のゾーンですが、催事スペースの間に結構な隙間があって、なかなか人が立ち寄らない。

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あれ?避けられてる?

という感じで、周りのサークルさんも売り切れているところは少なかったです。技術書典6では隣のサークルさんが早めに売り切れて撤収!みたいな感じでその後は面積が気持ち広めに宣伝できたのですが、今回は最後まで近くのサークルさんも頑張って宣伝していました。

運営側も初めての大規模な2フロアだったと思うので、是非次回は満遍なく人がばらけるような導線を作ってもらえると、とても嬉しいです!

宣伝の問題

ここからは内部的な要因になります。まずは宣伝にかける時間が全然とれませんでした。

技術書典6では自分のブログでも再三にわたる宣伝ブログを書きました。

技術書典で本が売れたらAWS IoT ボタンを押してSlackに通知できるようにしました! - omuriceman's blog

新卒エンジニアにも読んでほしい!技術書典6で販売されるマンガの技術書をまとめてみた! - omuriceman's blog

【個人利用】Amazon Cloud Searchで技術書典6のサークル情報(ジャンル詳細/タグ)を全文検索できるツールを作成しました。 - omuriceman's blog

技術書典6開催直前!販売側で初参加して良かった点・改善点について。 - omuriceman's blog

それに引き換え今回は1記事でした。

omuriceman.hatenablog.com

業務の話は詳細に書けないのですが、時間に余裕ができたのも技術書典開催直前になってしまい、思うように宣伝ができませんでした。

前回と今回の被チェック数(来場者が事前にめぼしい本をブックマークするような機能です)の推移を比較してみました。

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11日前まではそんなに開きがないことがわかります。その後に、「IOTボタンの記事」「マンガ技術書の記事」などの記事を徐々に出すことで少しずつ差を広げていったという感じです。もちろんこれだけが宣伝に影響したとは思いませんが、いろんな方にリツイートしてもらっていたので、若干の影響はあったと思います。

被チェックをもらっていれば三階にくる人も増えたはずなので、僕の力不足であり実力不足です。

本の内容の問題

とても言いづらい話になりますが、立ち読みからの返品率が多いなと感じました。 途中他のメンバーが販売をしているときに、立ち読みしてる方2人くらいから「本の内容が難しい」と言われたそうです。表紙に「Hello, World!」って書いてあるので、そういった導入本を期待して立ち読みしてくれた人が多かったのかもしれません。

技術書典非公式アフターで発表されていたyagitchさんのスライドをご紹介します。

このスライドを見て「我々のサークルの本は読者層との不一致が起きてるのかもなぁ」と感じました。

話は変わりますが、もともとは「(売り上げを度外視に)本を作りたいよね」という目的があり「業務をしながら1人で書くのは大変だからAWSをテーマに複数の人が協力して記事を書こう」から始まった企画でもあるので、シングルイシュー本と比べて売れないのは必然とも言えます。(余談ですが一つのテーマに絞った技術本を僕は「シングルイシュー本」と呼んでいます)。

それが、前回の技術書典6ではいろんな要素(導線が入り口に近い/テーマがよかったなど)が重なって完売できたことをいいことに今回のいろんな懸念要素に目をつぶり、印刷しすぎてしまったという状況です。

次回については、まだ決まってないのですがもっと初心者に向けて書くか(これはこれで非常に難しいと思っています)身の丈にあった部数にするか。色々と話し合いながら決めていきたいと思っています。

いろんな思いはあるものの、サークルに立ち寄って手にとって立ち読みしていただけただけで感謝です。どの章を読んでいるなとかチラ見させてもらい、改善に繋げさせてもらっています。

嬉しかったこともたくさん

Vol. 1を買ってよかったからVol. 2を買ってくれる人がいた

これはとても嬉しいですよね。自分たちが本を書くためにまとめた技術を読んでもらって面白いと感じていただいてまた購入していただく。誰かのお役に立てていると思うと、我々も感謝しかありません。

Vol. 2について好意的な評価をいただけた

書いた本がこうやって誰かの手に渡って喜んでもらえることって、お金では買えませんね。

爆死したサークル主たちとの一体感

僕の爆死ツイートに続いて、他の皆さんも爆死ツイートしていました。お会いしたことないエンジニアの皆さんとこうやって爆死を称え合えるのも技術書典の醍醐味かと思っています。

次回こそはリベンジをしましょうぞ!

次回サークル主として参加するときに考慮すべきこと

以下の要素から被チェック数を含めて印刷部数を検討するのが良いかと思います。そして真剣に考慮したとしても、検討しきれない不慮の事態というもの大いにあると思います。それでも考えないより考えた方が良いです。

全体

  • 前回のイベントに比べて大きな違いはあるか
  • SNSでの反応はどうか(「見送る」「参加する」などの意見)
  • 他の技術書販売イベントの来場者数はどうか
  • 強豪サークルが近いか

日程

  • 他の有名なイベントと被っていないか
  • 当日の天気予報はどうなっているか
  • 前回のイベントからどれくらい日数が開いているか

導線

  • 広いフロアか階数がわかれているか
  • サークル場所は入り口からどの辺の位置にあるか
  • 混雑できそうな場所か(弱小サークルに狭さは重要だと思います)

初出典のサークル参加者に伝えたいこと

特に3階のサークルは辛い体験をしたと思います。僕も今回が初めての出典だとしたら、相当凹んでいたと思います。

前回我々のサークルが出した本は、初めての同人誌にも関わらずたくさんの人に読んでいただけました。そして上にも書いた通り、前回買ってよかったから今回も買ってくれる方もいました。技術書典はそういったエンジニアとエンジニアを繋ぐイベントだと思います。是非めげずに次回のイベントも改善を期待して待ちましょう。そして技術書典公式のアンケートに改善案をぶつけていきましょう。我々の意見が次の技術書典の改善に繋がると思うのです。

僕個人の思いとして技術同人誌界隈の勢いが無くなってしまうのが、日本全体としてもったいないと思うのです。

さいごに

まずは執筆から販売まで手伝ってくれたメンバーのみなさま、僕の宣伝ツイートをリツイートしてくれたみなさま、運営のみなさま、購入してくれたみなさまには本当に感謝しかありません。ありがとうございました。

もしかしたら技術イベントとして参加人数の頭打ち?ということはあるかもしれません。が、まだまだ改善の余地もありそうですし今後に期待したいです。

そして、今回赤字になったからといって僕はアウトプットをやめるつもりはありません。環境が変わっても誰かに役に立つアウトプットをこれからもずっと続けていきます。

宣伝

他のメンバーも頑張って書いた「Developers Magazine Vol.2」興味のあるテーマが書いてあるなと思ったら是非購入してみてください。 devmaga.booth.pm